ラルムドール


<オリジナル写真> <血統>
ラルムドール
2017年12月 阪神競馬場・メイクデビュー阪神
2015年4月1日生 第2仔 白老ファーム

ハーツクライ
2001鹿毛
サンデーサイレンス
アイリッシュダンス
フラムドール
2007栗毛
フレンチデピュティ
栗毛
タッチオブゴールド

クロス : Northern Dancer 5×5×5
近親: ゴールドアグリ(4勝)
<収支>
収入 756,660円
支出 1,217,738円
-461,078

( 入会金と会費は含みません )
<出資理由> <成績>

 「3社対抗 未来のスターホースプレゼン大会」という企画に参加しました。3社とは社台サラブレッドクラブ、サンデーサラブレッドクラブ、G1サラブレッドクラブ。日本競馬界の巨人・社台グループ直系の一口馬主クラブです。憧れの存在ですが、経済的な理由から縁がありませんでした。一口馬主を始めて十数年、ラフィアンをメインクラブとしてきましたが、それも打倒社台を掲げて頑張っているクラブだからというのも理由の一つです。しかし近年、社台グループと提携したキャロット、東京、シルクも好調で、社台とラフィアンの差は広がる一方です。たまたまこの企画を知り、社台グループの雰囲気を体感するのも良いかな?と軽い気持ちで参加しました。

 企画の中身はさておき、社台グループのレベルの高さは以前から認識していたと思っていたのですが、企画に参加してそのレベルは認識以上の高さだと痛感しました。「これじゃラフィアンは敵わないわ。」せっかく企画に参加したので、特別入会して社台グループのカタログとDVDを入手しました。募集馬のレベルの高さは当然ながら、豪華なパンフレットや、DVDの中で馬を引くスタッフさんの所作など全てにおいてハイレベル。やっぱ社台は凄いなぁ…あ、社台で牡馬に出資するってどうだろう?

 ここ数年のテーマは「イサベルの旦那さん探し」。テーマの真意は「その父も母も自分の出資馬という募集馬に出資し、その馬と共にウイナーズサークルに立つこと」。つまり種牡馬になれる位活躍できそうな牡馬で、繁殖に上がっているイサベルに種付けしても支障がない血統の持ち主を選ぶこと。それをラフィアンで目指すことに拘らなくてもよいんじゃないか?と気付きました。前にも書きましたが、過去、ラフィアンで出資募集された牡馬で種牡馬になれたのは3頭(セレクト、ラヴ、マックス)。確率は0.2%くらい。つまりほぼ不可能(苦笑)。一方、社台グループ系の一口馬主クラブ出身の種牡馬は数知れず。当然、それらの種牡馬の産駒もラフィアンでたくさん募集されています。ってことは、社台グループのクラブで牡馬を買った方がテーマを現実化できる可能性は高いじゃん。社台は1/40口募集なので経済的に厳しいですが、1/100口募集のラフィアンで2頭の高額馬を買うのと同じことだと割り切れば有りかな。

 あと、社台で出資するなら、もう一つの夢も実現できるかも。「武豊騎手と口取り」です。現在、ラフィアンは騎手固定制なので、それのつまらなさへの反発もあるな。よし、これも出資馬選びの条件に入れよう。

 真剣に社台グループのカタログとDVDをチェックしました。本当に高い馬は経済的に無理。募集価格2000万円の1/40口募集で一口50万円くらいがボーダーラインかなぁ。武豊を起用することが多い調教師も調べないと。イサベルと血統的な具合も考慮して。当然、馬自体も良くないと。

 フラムドールの15を選びました。条件としては、「イサベルの旦那さん」は確実にクリアーできませんでした。イサベルとかけ合わせると、サンデーサイレンスの3×3というインブリードが強過ぎ。トニービンの4×3もあるし。可能性がない訳じゃないですが、本命は来年ラフィアンで出資予定のマイネイサベルの15(牝・父キングカメハメハ)で、イサベルの娘の旦那さんってことにしました。あと入厩予定先の松元茂樹厩舎は武豊を主戦級で起用しているのですが、松元センセイの定年が間近という情報も得ました。計算してみると、フラムドールの15が4歳の3月でセンセイは引退、厩舎は解散。…そこは目を瞑りましょう。第1次募集の締切ギリギリの6/23に出資申込しました。

 フラムドールの15に出資できるなら、経済的理由で今年の出資は終了。出資できないなら、例年通りラフィアンから気に入った馬を買うか、社台で残口がある馬を買うか。社台の第1次募集の結果発表は7/1、第2次募集開始は7/9。既に参加を決めているラフィアンのツアーは6/25〜26、前期募集の締切は7/13。…色々なケースのことを想定しないといけないので、混乱しました。

 ん〜、まずはラフィアン。一応、それなりに全力でラフィアンのカタログとDVDをのチェックをしなければならないな。「イサベルの旦那さん探し」の条件に合いそうな馬はアドマイヤジュノーの15(父ハービンジャー)。血統的な背景もOKですが、末脚が切れるタイプじゃなさそう。牝馬ですが、マイネショコラーデの15(父ステイゴールド)が良さ気な印象。短距離っぽいけど。イサベルの初仔で牝馬のマイネイサベルの15(父アイルハヴアナザー)はどうしても歩様が気に入らないのでパス。フラムドールの15の出資の合否が判明していない中途半端な気持ちでラフィアンのツアーに参加しました。激しい雨が降ったこともあって、テンション上がらず(泣)。展示会中、転んで怪我もしたし(泣)。とりあえず候補はアドマイヤジュノーの15とマイネショコラーデの15としました。

 次、社台。上記の3つのクラブで、合わせて230頭の募集馬。フラムドールの15を選んだ時点で、出資条件はコンプリートできていない状態。「イサベルの旦那さん」という条件すら外して、「武豊騎手と口取り」に特化しても良いかもなんて考えることもありました。社台の第2次募集開始はラフィアンのツアーの後なので、とりあえずラフィアンの馬を絞るまでに留めて、社台の第2次募集は保留にしよう。

 運命の7/1の前日。クラブのサイト情報で、フラムドールの15は満口なのは既に確定しています。全募集口40口のうち10口の抽選枠とのことで、それに通るかどうかが勝負。僕は新規入会だから、下駄履かせてくれないかなぁなんて期待していました。ネットで何気なくフラムドールの15を調べていると、「第一希望40以下なので、出資確定しました。」って書き込みを見つけました。ん?!僕はフラムドールの15しか申し込んでいないですから、当然第一希望なのですが、出資可ってこと?社台の出資ガイドをよく確認すると、確かに出資可って理解できるね。…何、この気持ち。嬉しい気持ち3割、こんな高い買い物して大丈夫か?という不安7割が混ざり合った気持ち。明日、改めて社台からの連絡を確認することにしました。

 ネットの書き込み通り、僕の出資は当選していました。一口600,000円の出資金、入会金30,000円、月会費3,000円、維持費はラフィアンの倍以上。…俺、大丈夫?…決まったことは仕方なし。気持ちを切り替えていこう。心の中で我が身に語りかけました。憧れの社台ライフが始まります。

 

日付 競馬場 レース 距離 馬場 着順 騎手 賞金
'20/11/30 11/28にウッドチップコースで馬なりでサッと追い切ったところ、再び調教後に鼻出血を発症してしまいました。そこで、翌日内視鏡による精密検査をおこなったところ、出血は肺からものであると診断されました。
休養前の調教で鼻出血を発症した経緯を踏まえ、今回の帰厩後は細心の注意を払って、薬物治療等でも再発の防止に努めてきました。しかし、その対策もむなしく再び鼻出血を発症する事態に見舞われてしまい、出血量もかなり多かったことから、本馬の現状を踏まえて武英智調教師および牧場サイドと今後について協議を重ねました。
今回の鼻出血(運動誘発性肺出血)は競走能力を著しく低下させるものであり、復帰のためには時間をかけて休養を促すことが再発防止に最も有効と考えられます。ただし、過去にも複数回、鼻出血を発症している本馬の場合、症状がすでに慢性化してしまっている可能性が極めて高いと言わざるを得ません。今後、じゅうぶんな休養期間を設けて立て直しを図ったとしても、再発のリスクは必ずついてまわることになりそうです。これからの維持費出資金等の会員様のご負担を考慮すると、いらたずらに進退の判断を先延ばしにするのは得策とは考えにくく、ここで本馬を引退させるという結論に至りました。
本馬は疾病での引退となりますので、この後は乗馬転出となります。
'20/11/25 栗東TCへ帰厩後はコンディションをキープしたまま、開始したキャンター調教も順調に進んでいます。12/12の中京・芝1400m戦、もしくは同日の豊川特別(芝1600m)への出走を検討しています。
'20/08/10 元山TC到着後はひとまず安静にしていましたが、健康状態が安定していることを確認して、去勢手術を実施しました。手術は無事終了しており、様子を見ながら軽めの運動から始めていきます。
'20/07/15 坂路コースで追い切りを行った後、鼻出血を発症しました。そのため、予定していた7/18の阪神・芝1600m戦への出走は見送り、グリーンウッドトレーニングへ放牧に出すことにします。この休養期間の間に去勢を行う方向で検討しています。扱いに困るような気性ではないものの、レースにいって少し気難しい面がありますし、去勢がマイナスに作用することはないと考えられます。
'20/06/27 阪神 出水特別
<3歳上1勝クラス>
芝1400 2 C.ルメール 431.0
'20/06/14 阪神 3歳上1勝クラス 芝1400 5 富田暁 76.0
'20/02/05 先週末に軽い鼻出血の症状がみられました。2/8の小倉・芝1800m戦への出走は見送り、大事をとって山元TCへ放牧に出されました。
'20/01/18 小倉 4歳上1勝クラス 芝1800 7 武豊 0
'19/11/09 福島 三春駒特別
<3歳上1勝クラス>
芝1800 3 柴山雄一 266.2
'19/07/22 この中間から騎乗運動を再開したのですが、先週の坂路登坂後に鼻出血が確認されました。内視鏡で調べたところ肺出血によるものと判り、その後はウォーキングマシン運動調整に切り替えました。復帰に向けて前進しつつあっただけに残念ですが、再発を防ぐために少なくとも1ヵ月は回復の期間にあてた方がよさそうです。
'19/03/01 松元調教師の定年引退による厩舎解散に伴い、栗東TC・武英智厩舎に籍を移すことになりました。松元厩舎から同厩舎へ移籍するスタッフもいることから、馬の引継ぎに関して心配がないというのが、新たな所属先を選定する決め手となりました。
'18/12/27 患部をクリーニングする手術を無事終え、正式にJRAの獣医師より全治6カ月以上の診断が下りました。
'18/12/25 レース後、右前脚の歩様にスムーズさを欠いたため、レントゲン検査を行った結果、トウ骨遠位端の骨折を発症していることが判明しました。前回と同じ箇所の骨折ですが、前回は剥離骨折だったのに対し、今回はうっすらと骨折線が入っています。
'18/12/22 阪神 3歳上500万下 芝2600 16 松若風馬 0
'18/12/02 中京 豊川特別
<3歳上500万下>
芝1600 6 戸崎圭太 0
'18/03/09 栗東TCの診療所で骨片除去手術を行い、無事終了しました。JRAの獣医師からは全治6ヵ月以上との診断が出ています。
'18/03/07 レース後、右前脚の歩様にスムーズさを欠いたことからレントゲン検査を行ったところ、トウ骨遠位端の剥離骨折を発症していることが判明しました。
'18/03/04 阪神 アルメリア賞
<3歳500万下>
芝1800 5 岩田康誠 100.0
'18/01/06 京都 福寿草特別
<3歳500万下>
芝2000 7 松下弘平 0
'17/12/10 阪神 2歳新馬 芝1800 優勝 C.ルメール 700.0
<引退後>
 <引退後>のコメントを書くのは本当に久しぶりです。近年は活躍した馬しかコメントを綴る気になれなかったのですが、ラルムドールは初めての社台での出資馬ですし、極端にトラブルが多かった馬なので、振り返ってみたいと思います。

 その前に、トラブル具合を精査するために、<成績>にトラブった時期と内容を追加してみました。現役期間が約3年。骨折と鼻出血で休養した期間の合計が28ヶ月なので、2年4ヶ月。稼働してた期間が8ヶ月…計算して気分が悪くなりました。マイネルシスネロスも鼻出血で引退しましたが、過去にそれが原因で引退した馬はこの二頭だけ。それが同じ年に起こるとは…2020年は何て年だ!今年は4回しか出資馬が出走してないし、半年も出走してないし!

 ラルムドールの話に戻ります。彼で印象的だったことを三つ挙げます。

 まず、社台ファームを見学できたこと。デビュー前のラルムドールに会いに行ったのですが、さすが天下の社台。事務所や施設が綺麗〜牧場の出入り口のゲートが自動で開閉するのには度肝を抜かれました。それに慣れていなくて、実はレンタカーとゲートが接触してしまいました。黙っててごめんなさい。

 次は新馬戦勝ち。初めての社台での出資馬でいきなり優勝って凄い。しかも屋根はルメールで、口取りにも参加できて、後の出資者プレゼントでラルムドールが実際に着けてたゼッケンまで当たりました。しかもルメールのサイン入り。あぁ社台って素晴らしい。

 最後は武豊。一口馬主を続ける目的の一つが「武豊との優勝記念撮影」です。そのためには、まず武豊に出資馬に乗ってもらわないと話にならないのですが、出資馬出走回数570回目にしてとうとう武豊を迎えることができました。嬉しかったなぁ。口取り参加の予約をして、いざ決戦の場・小倉へ。結果は二番人気で七着。優勝記念撮影は実現しませんでしたが、それでも久々に熱くなりました。パドックや本馬場入場やレース後はラルムドールじゃなくて武豊ばかり見てました。

 出資馬に武豊初騎乗の話の余談があります。そのレースは2020年1月18日小倉9レースでした。後々、その場に誘導馬としてマイネルエテルネルがいたのを知りました。あぁ何て俺は間抜けなんだぁ!もっとちゃんとアンテナ張っておけば良かった。そうすればエテルネルの勇姿も見られたのに…

 以下、某競馬サイトの掲示板に僕が投稿したものです。

2020/07/18
2018年に小倉競馬場で誘導馬デビューとは…
実は私、東京在住のエテルネルの元出資者です。
引退後、馬事公苑で乗馬になると聞いていたので会いに行こうと思っていました。
しかし施設整備工事で当分会えない状況。
でも馬事公苑は東京オリンピックで乗馬の会場となる予定です。
そのチケットも入手できる手配となり、もしかしたらエテルネルと遭遇できるかもなぁ。
あ、オリンピック延期。
来年に持ち越しだな。
それが小倉競馬場で誘導馬?
今年の一月、別の出資馬の応援で小倉競馬場に行きました。
その場にエテルネルがいたとは…
あぁショック!
今ではコロナで競馬場にも行けません。
JRAのサイトの小倉競馬場の誘導馬紹介にもエテルネルが載っている。
もっと情報を集めておけば良かったぁ。
凄まじく後悔してます。

2020/10/25
先ほど、小倉競馬場の誘導馬紹介をチェックしました。
エテルネルの紹介が無くなっていました。
移動?それとも…

2020/11/02
先日、小倉競馬場に電話して、エテルネルの所在を確認しました。

現在は栗東トレセンで繋養されているとのこと。
少し前に怪我をして、誘導馬を引退したそうです。
もう誘導馬に復帰することはなく、ずっとトレセンで過ごすようです。
トレセンには一般人は入れないので、これでエテルネルと再会することは不可能になりました。
今年の一月、せっかく小倉競馬場に行ったのに会えなかった後悔と、最悪な状態ではなかったことの安心感の半々な気持ち。
エテルネルの余生に幸あれと願うばかりです。

 ラルムドールの話に戻ります。こうして初めての社台での出資馬の運用は終わりました。当たり前の事ですが、1/40口出資はプラスマイナスの振れ幅が大きいです。現時点で金額は確定していませんが、かなりのマイナスになります。そんな一口馬主はこんなコロナ禍でも社台系では馬は売れまくりです。そしてラフィアンと縁があるウインやノルマンディーは活躍馬で出て盛り上がっています。自分だけ蚊帳の外のような今日この頃。どう一口馬主と向き合っていくか。思案どころです。2020/12/5

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